『真夏の方程式』のあらすじと感想を述べたいと思います。
この作品は、東野圭吾さんの代表的なシリーズであるガリレオシリーズの一作です。
『容疑者Xの献身』は大きな話題になりました。
ドラマも放送され、ガリレオ先生(湯川学)=福山雅治さんのイメージが定着した方も多いのではないでしょうか?
この作品も映画化された作品です。
出張先だった田舎の観光地で遭遇した奇妙な事件。
その真相解決に今回も湯川先生の鋭い仮説と推理が炸裂します。
そんな『真夏の方程式』の魅力を主たるネタバレ部分は避けながら、感想などを含めてご紹介します!
あらすじ
湯川学登場
物理学者・湯川学は美しい海が残っている玻璃ヶ浦に来ていました。
そこで進められている資源開発計画のアドバイザーとして現地に招かれたのです。
説明会では海を守ろうとする開発反対派と、開発推進派が激しく対立していましたが、湯川は中立の立場から意見を述べます。
反対派の急先鋒である環境保護活動家の女性・川畑成美の両親が営む旅館、「緑岩荘」に湯川は宿泊することにしました。
そこで湯川は緑岩荘で恭平という少年に再会します。
彼は川畑夫婦の甥っ子で、夏休みだけこちらに来ているのですが、湯川は電車の中ですでに恭平に会っていました。
事件発生
翌日、玻璃ヶ浦で男性の遺体が発見されました。
身元は緑岩荘のもう一人の宿泊客、塚原正治と断定され、海岸を散歩中に酔った勢いで足をすべらせて、転落死したと見られていました。
しかしのちに、死亡原因は一酸化炭素中毒だと判明するのです・・・。
塚原は元・刑事で、15年前に三宅伸子というホステスが殺された事件が実は冤罪ではないかと疑って調査のために玻璃ヶ浦に来ていたということが判明します。
塚原はその事件の担当で、犯人とされた仙波を逮捕した本人だったのです。
塚原の死因に疑いをもった東京の警視庁から岸谷刑事が派遣され、湯川に協力を仰ぎます。
捜査が進むにつれ、川畑夫妻・殺害されたホステスの伸子・犯人として捕まった仙波の意外な関係が浮かび上がってきました。
川畑夫妻の自首
そして突然、川畑夫妻が自首してきます。
自分たちが塚原元刑事を殺しましたと。
死んでしまった塚原を、夫婦で運んだというのです。
当日は甥の恭平と花火をしていました。
塚原がいた部屋の壁にはヒビが入っており、地下のボイラー室からの煙が煙突にむかって真っ直ぐにでていかずに、その部屋に充満してしまったとのことでした。
そして気づいた時には塚原はすでに死んでしまっていたと。
慌てた川畑重治は、このことがばれてはまずいと思い、宿のためと思い、遺体を運んですてたというわけです。
遺体を運ぶ際には住民の沢村が手伝ってくれたとのことでした。
玻璃ヶ浦の評判を気にして、協力したのです。
川畑夫妻と仙波の関係
過去の話を聞くうちに、湯川は仙波が冤罪であり、誰かをかばったのだと確信します。
そして、その相手はおそらく成美ではないかという結論に至ります。
同時に、成美は、川畑節子(成美の母)と仙波との間にできた子供なのではないかとも。
川畑夫妻と娘の成美。
みんなそれぞれが、抱えている秘密を、必死に隠そうとしていました。
そして、湯川はこの事件にとんでもない人物が関わっていることを知ると、その人物の人生を少しでも守るために、彼なりの優しさで事件を解明していくのです。
塚原を殺した犯人は一体誰なのか?
そして、その真の動機とは一体なんだったのか?
真夏の方程式の感想
真実を知ると、とにかくせつない。
そして、湯川先生のおかげで乱暴に事件が解決されたなかったことを本当によかったと思いました。
出来事は悲しすぎることの連続だけど、湯川先生の優しいアプローチに少し心がすくわれてエンディングを迎えられたように思います。
誰が悪いわけでもない。
実行犯がまた意外すぎて驚くとともに、つらい経験をしてしまったなと思いました。
後から自分のしたことが、人を殺害してしまう行為だったと気づいた時の気持ちを考えると、胸が締め付けられました。
こんな展開になるとは思いもしませんでした。
娘を守るためとはいえ、純粋な人間を利用し、ただただ真相を置い続けていた塚原元刑事を殺してしまうのはどうだろうか?
他に方法があったのではないのか?と思えて仕方ありません。
過去の事件から今の事件につながっていく、まるでドミノ倒しのようにことがおこっていってしまう悲劇に、胸打たれます。
映画も原作も何回読んで見ました。
それぐらいヒューマンストーリーとしても完成されていて面白い作品だと思います。
子供嫌いな湯川先生が、今回はなぜか蕁麻疹を起こさずに恭平くんと楽しい夏の思い出(事件はつらい)を作ることになったのも、ガリレオファンとしては興味深かったです。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
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