「なんとなくアイデアは思いついたけど、ミーティングで話すのはなんか恥ずかしい」
そんな風に思っていたりしませんか?
そんなこと考えているあなたは、いたって普通だと思います。
自分のアイデアをバンバン出している人でも、この
「なんか恥ずかしい」
「発表するのに勇気いる」
なんてことを考えている人は結構多いです。
特に一般的にクリエイティブの仕事と呼ばれている職種の人は、普通の人よりも感性や感受性が高いからこそ、創造的なアイデアができるわけです。
ですので、アイデアを否定された時のダメージはその分大きくなりがちです。
ごく一部の強靭な方を除いてはですが。
なので、どんなアイデアでもまず浮かんでくるということは、自分なりに物事をちゃんと見つめている、感受性が働いているからアイデアが出てくるということを自分でちゃんと理解してあげましょう。
それでは具体的にどうしたら良いか?ご紹介していきます!
アイデアの出し過ぎで、怒られる人はいません
「この人の考えていること、面白くないなぁ」
と思われているんじゃないかと思っている方も多いと思いますが(実際僕もそうでしたが)、でも、そういう風に思っている人ってほとんどいないです。
アイデア会議が終わるたびに参加していた人に、本音を聞くためにお酒の力を借りながらも、聞いてみたりしたこともありましたが、そんな風に思っている人はいませんでした。
自分が逆の立場で考えてみて、どうでしょうか?
他人のアイデアで、面白いと思ったアイデアはもちろん覚えていると思いますが、他の意見って思い出せますか?
たぶんほとんど覚えていないんじゃないかと思いますし、あったとしても、「つまらない」とうよりも感情的に「嫌だ」と思ったアイデアぐらいしか覚えていないんじゃないでしょうか?
本当に良いアイデアを作りあげたいと思っている人ほど、ミーティングではアイデアに反応し拡げることに集中しているので、
「そのアイデアいいかも!」
「その視点で考えたら、こんなのもあるよね?」
といった感じで、どんな意見でも取り入れていきます。
「面白いか、つまらないか」ではなく、「面白いか、スルーか」なんです。
この場合のスルーは、そのアイデアに乗っかっても自分の中でうまくアイデアがでてこなかった時を想定しています。
実際は無言スルーはせずフォローは入れると思いますが、基本スルーなのです。
ここが重要で、「つまらない」ではなく、「スルー」なんです。
だから、一個でも誰かが気になったアイデアがだせれば、それで+1です。
マイナスはないのです。
8人いたとして、5個アイデア出したとしたら、40のうちの1が少しでもひっかかればそれは立派にアイデア貢献したことになります。
キューリー夫人の「まずい」アイデアはラジウムを生んだ。
リチャード・ドリューの「まずい」アイデアはスコッチテープを生んだ。
ジョセフ・プリーストリーは空気の研究の過程で、炭酸水を発明した。
パスカルは永久運動の実験中にルーレットを発明した。
引用:「アイデアのヒント」ジャック・フォスター著
「面白くない」「まずい」アイデアなんてそうないのです。
そう思えば、少しはアイデアを出すのが気が楽になりませんか?
あらかじめ紙に書いておいて、ミーティングで出すだけにしておく
それでもやっぱりという人は、
3〜4枚用意しておけばその中の一つくらいは「おっ!」となる人がでてくると思います。
例えば、結婚式でスピーチを頼まれていると緊張したりしませんか?アドリブでやろうとしたら尚更ですよね。
原稿を用意しておいても、うまくその時に読めるか?がまだ心配です。
でも、原稿を用意してそれを読み上げて、録画した映像(編集)した映像を流すとしたらどうでしょう?
本番でやることはボタンを押すだけです。
実際には形式的にそうはいかないことが多いですが、余興などはこの考え方で全然いけます。
本番が苦手な方は、こっちの方が気が楽です。
自分の番が来るまで緊張して料理を楽しめないなんてこともなくなりますし、映像や作品を流している間も、素直に周りの反応を見ることができます。
自分の中で「本番をズラしている」わけです。
みんなの前でやろうとするから色々と感情が入ってきてできないわけで、本来本番にやることを前にやってしまって、当日は再生するという行為だけにするのです。
アイデア会議も一緒です。
その場で言おうとするといろいろと考えてしまってできないのならば、先にメモみたいな感じで充分なので、用意しておくということです。
このやり方には、心理学的観点から見ても、「自分と行動をきりわけて考えやすい」というメリットがあります。
アイデアを口で言って、面と向かって否定的なことを言われると頭ではわかっていても、やっぱり人間なのでショック受けます。
ただ、紙に書いて自分の席から出すだけだと、たとえ否定されても「その紙」が否定されているだけだと認識しやすいので、直接言われるよりは冷静にいられると思います。
周りの人にさりげなく聞いてみる
自分だけではもうやっぱりどうにもこうにも、という方はもう周りにさりげなく聞いてしまいましょう。
アイデアが発表できない、意見を出せないというのは、環境にも大きく左右されます。
ミーティングの日が決まっているのならば、その前に「ミーティングルーム」ではない、他の場所で誰でもいいのでアイデアを3〜5個くらい話してみてどう思うか聞いてみましょう。
例えば、ランチの席では言えたりしませんか?
友人にLINEで聞いてしまうのもいいと思います。
同じ業界じゃないからとか思ってもそこは深く考えずに、
「あなたが率直に思った意見でいいので、お願い!」
と聞いてみましょう。
「これができれば最初から苦労はないよ!」
と思われるかもしれませんが、もしできれば、今後の仕事のやり方に大きな武器が追加されると思えばやってみる価値があるのではないでしょうか。
アイデアを単純に聞くというよりは、「人に聞いてどんな反応があるか?」を確かめる良い実験だと思ってやってみましょう。
自分の中で今まで無意識に消してしまっていた、小さなくだらないアイデアを話してみるのです。
むしろ、自分が心底つまらない、くだらないと思えるものほど聞いてみてほしいと思います。
3個を3人に話した時に、9のうち、いくつショックな返しがくるのか記録して確かめてみると面白そうじゃないですか?
意外とそれ面白いねってことも充分ありますよ!
まとめ
整理しますね。
①アイデアの出し過ぎで怒られる人はいません
周りは「面白いか、つまらないか」でみているわけではなく、多くが「面白いか、スルーか」をしているだけ。
+1ができれば立派なアイデア貢献です!
②あらかじめ紙に書いておいて、ミーティングで出すだけにしておく
「本番をズラす」ことで、本番でのハードルを下げて、自分のアイデアを伝えやすくしてあげること。
例え否定されたとしても、紙に書くことで心理学的にも「自分」と「アイデア」を切り分けて考えられるようになります。
③前もって周りの人にさりげなく聞いてみる
同じアイデアでも環境によって言える言いづらいが大きく変わってくるので、ランチやLINEなどで軽く聞いちゃいましょう!これも今後のための実験&練習です。
アイデアを出せなかった方の背中を、ほんの少しでも押すことができたら、嬉しい限りです!